ロックンロール音楽の元祖:ビル・ヘイリー
エルヴィスのデビュー曲やコニー・フランシスが出て来たので・・・少しその頃の音楽の事を書いて見よう。
と言っても、あまりに広範囲になるので私自身の好みで進めます・・・
そもそも私が初めてRock'nRollを聴いたのは、ビル・ヘイリーの「Rock Around The
Clock」で、確か小学5年生位の時。日本でも上映された「暴力教室」のテーマ曲だ。映画は観には行かなかった、と言おうか父兄同伴でないとダメな時代(笑)今もかな?
この曲は小学生の私の心に、「な、なんだこの音楽は?」と完全に焼き付いてしまった。私の3歳上の姉世代なら分かるが・・きっと音楽的に早熟だったに違いない(笑)
かくしてロックンロール音楽の幕は開いた。
その頃の一般的な白人は、キリスト教に基ずく柔めの保守主義と言おうか、お上品なスイング・ジャズやカントリー音楽を聴いていたので、今までなく騒々しく訳の判らない音楽に、ど肝を抜かれたと思う(笑)。彼も初めはカントリー音楽を演奏していたが、1953年には、もう乗りの良いスイング調のロックンロール「Crazy Man Crazy」のヒットを出しいる。
●1954年には「Rock Around The Clock」に「Shake Rattle And Roll」
●1955年には前記のRock Around The Clockが映画のテーマ曲になってあっと言う間に世界的にロックンロール・ブームの先駆けになった。
他にも「See You Later Alligator」など、何れもミリオンセラーとなった。
「Rock Around The Clock」 Bill Haley & His Comets
画面では皆チューインガムを噛んでいる。流行りだったのだ。
1955年1月「See You Later Alligator」 が100万枚を超えるヒットした。
同月エルヴィス・プレスリーが「That's Allright Mama」でメジャーデビューしてロックンロール・ブームが加熱し社会現象に発展する。
そして 「ロックンロール害悪論」が起こる。保守的な人々は(とは言っても全くの新しい価値観の音楽で、無理はないのだが・・)この新種の音楽を「暴力行為のサウンドトラック」、あるいは「白人と黒人の分離を崩壊させるための扇動」と非難した。しかし若者を中心に流行り出した音楽は、もう誰にも止められなかった。この一連のバッシングに対しビル・ヘイリーは穏やかに反論している。
「ロックンロールは、人種差別に対処するために役立ちます。私たちは黒人音楽も演奏します。白人と黒人が同じステージを共有しパフォーマーが演奏している間、子供たちが並んで座って音楽を楽しんでいるのを見ました。子供たちが音楽を聴いているとき、トラブルにはつながりません」と言った。
「See You Later Alligator」 「ワニさん、またね!」とは女の子からの言葉か?
あんたは危ない、危ない、と女の子が言ってますよ(笑)
ロックンロールにはジルバ(Jitterbug/のたうつ小虫 の訛り)ダンスが大流行。
おや、カントリー・バンドの名残でスティール・ギターも這入っているぞ。
初期には白人音楽のカントリーの曲も多く歌われ、Rock とHillbilly(当時のカントリ-音楽の呼び名・Country&Westernとも)を併せたRock-A-Billy/ ロッカビリーと言われた。
他のどの曲もそうだがビル・ヘイリーのバンドには、この後の他の歌手のロックンロールとは違った大人の味があり、随所にジャズ風(Jive)の名残が少しだけれど感じられる。