ケルティック・ミュージック
ご存知の通りイギリスの公称はUK(ユナイテッド・キングダム)だ。
現在では民族の垣根を越えて入り混じっている。
現代におけるいわゆる「ケルト人」とは、残存するの言語が話される国であるアイルランド、スコットランド、マン島、ウェールズ、及びブルターニュの人々である。その5ヶ国の人々の中で、まだケルト系言語を使って日常的生活を送る人の数は30%程度を超えない。またアイルランド以外のケルト人の国は、より大きい異民族の国家に併合された上、本来の母語の話者が次第に減少していった。
しかし近年、様々なケルト語再生運動がそれらの言語の衰退を止めることを目的として行われている。この再生運動の有効例として、ウェールズにおいてウェールズ語を教える学校が政府から公金を受け、その学校数が増えて来たということが挙げられる。
また文化面では、ケルテック楽曲やダンスなどは世界的に高い評価を受けている。
●ジグ (jig) は、8分の6拍子または8分の9拍子
●リール(reel)は、4/4拍子、2/2拍子、あるいは2/4拍子で記譜される。すべてのリールは同じ構造を持っていて、八分音符で、各小節の1拍目と3拍目にアクセントが置かれる。
リールは南西イングランドのフォークソングでも人気がある。アイルランドならびにイギリスの移民たちは大西洋を渡って、アメリカ合衆国やカナダの東部大西洋沿岸、およびカナダのフランス語圏にリールをもたらした。その中には、ケベックやアケーディアの音楽がある。ケベックの多くの歌手・バンドの曲にリールは取り上げられている。
カナダの東部ケイプ・ブレットン州のFiddle(バイオリン)の名手 Natalie Macmasterはカナダ冬期オリンピックでの閉会式で、その腕前を披露した。
●Gothard Sisters
ReelとJigを弾き分けて示している。手に持った太鼓はバウロンと言う。
移住した移民たちは故郷を偲んで、出自の音楽や踊りで日々の苦労をねぎらったのは、言うまでもない。伝統はこうして引き継がれていく。