HARRY-San’s 晴釣雨聴

徒然に4月~9月は自然繁殖した野のへら鮒釣り、10月~3月は音楽の事など書き留めています。過去の音楽の記事は検索に「音楽」と入れて一覧を表示してご覧下ださい

ブルーグラス音楽(Bluegrass music)について

アメリカのカントリー・ミュージックの大きな柱の一つ、
Bluegrass Musicについて書いて見よう。

ブルーグラス音楽(Bluegrass music)は、アメリカの南東部アパラチアに入植したスコッチ・アイリッシュ(現在の北アイルランドのアルスター地方にスコットランドから移住した人たち)の伝承音楽をベースにして1945年末ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにアール・スクラッグスが加わってから後に発展したアコースティック音楽のジャンルだ。
割合新しい音楽である、と言っても、もう70年経つ。急に出来上がった訳ではなく、マウンテン・ミュージックなどと呼ばれ、ヨーロッパ移民の伝統的な民謡やケルト音楽が、スピリチュアルやゴスペルなど霊歌・讃美歌の影響を受けたものが根本にある。1週間の野良仕事が終わった土曜の夜に、三々五々集まってはセッションで技を競ったり、ダンスで仕事の疲れを癒していた事は想像出来る。日曜は安息日で教会で讃美歌。
演奏にはギター、フラットマンドリンフィドル(ヴァイオリン)、5弦バンジョー、ドブロ(リゾネーター・ギター)、ウッドベースなどアコースティック楽器が使われる。唄の合間には各楽器のソロ演奏を(ジャズと同じく)挟み込む。

ブルーグラス音楽の父・ビル・モンローについては、また別にするとして、まずどの様なものか、今や カントリー・ブルーグラス界のビッグスターとなったAlison Kraussの映像で。(ちなみに父母はドイツ系)。「ハイロンサム」と呼ばれる孤高のアメリカ独特のブルース感を表現する唱法や、ハーモニーにも特徴がある。
アリソン・クラウスBlue And Lonesome」:全米からカントリー・ミュージックを聴きに来る、テネシー州ナッシュビルの殿堂「Grand Ole Opry/グランド・オール・オプリ-」の舞台。新しい「オプリーハウス」と古くから在る「ライマン公会堂」が有るが、これはライマンの方。
 
時代に応じたオリジナルを中心に、スコットランド伝承曲やアイルランドの音楽を基にしたものが多い。アップテンポの曲も多く、楽器には速弾きなどのテクニックのいる即興演奏が求められる。ブルーグラス奏者は、大抵は別の楽器もこなすし、テクニックは素晴らしいものが有る。これもブルーグラスの魅力の一つだ。
ビッグスターのリッキー・スキャッグスの演奏。かなりの速弾きテクニックで、
独特のグルーブ感を醸し出す。
●「Get Up John/起きろよ、ジョン!」